当店で販売しているムーンストーンは仕入れ元に何度も質問してラブラドライトではないと説明を受けていたものですが、
この度ソーティング依頼のタイミングでついでに出してみたところ
「アンデシンラブラドライトムーンストーン」
という結果がでました。


これまで主な成分は正長石（オーソクレース）だと言われ、
その通り商品説明に記載していましたが、
今回のソーティングを見る限り、
同じ長石グループであるとはいえ説明が正確ではないと判断いたしました。


長石(フェルスパー)グループは種類が非常に多く、
宝石名も多岐に渡っています。
今回のアンデシンラブラドライトムーンストーンはいわゆる
「レインボームーンストーン」
という通称で流通しています。
正長石が含まれるアルカリ長石グループではなく、
ラブラドライトなどが属する斜長石グループに含まれる鉱物です。


つまり同じ長石グループでも化学組織がムーンストーンとは異なります。
斜長石グループにも細かく分類が分かれ
アンデシンやラブラドライト、サンストーンなどがあります。


なぜこんなに紛らわしいことを…とは思いますが
世界的権威がある米国宝石学協会GIAのHPでも
”ムーンストーンと呼ばれるには、青色閃光の美しさと比べ、
鉱物の実際の素性はさほど重要ではありません。”
(出典：GIAホームページ)
との記載で締めくくってある通り、
斜長石グループに属し、
青やその他の閃光を放つものを市場で「〇〇ムーンストーン」と称する傾向にあることは事実です。
しかし当店では鉱物学的な情報も記載しておきたい考えを持っていたのでここで訂正させていただきます。


美しい宝石であることには違いないため
今後も取り扱いを継続する予定ですが
仕入れたロッドから抜き取り鑑別を行い
仕入れ元の取り扱い傾向を把握するよう努めて参ります。


ムーンストーンは複雑なので注意していたのですが、
十分ではなかったようでご迷惑をおかけいたします。
この訂正によりすでにお持ちの当店のムーンストーンアクセサリーを返品したいというご希望がございましたらご連絡ください。
→お問い合わせ
破損等がない場合に限りご返品を承ります。
様々調べた情報をもとに上記のように理解しておりますが、
修正が必要な箇所がありましたらご指摘ください。

2021年6月10日