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【読み物】蛍石(フローライト)ってなに?
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【読み物】蛍石(フローライト)ってなに?
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苑-en-の作品の柱には

・鬼灯
・鉱物
・古いモノ

の3本があります。

今回はそのうちの【鉱物】にあてはまる「蛍石(フローライト)」についてお話します。


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蛍石(ほたるいし、けいせき、螢石、Fluorite、フローライト)

色は無色、または内部の不純物により黄、緑、青、紫、灰色、褐色などを帯びる。加熱すると発光し、また割れてはじける場合がある。また、不純物として希土類元素を含むものは、紫外線を照射すると紫色の蛍光を発する。発光する蛍石はイギリスや中国で産出されたものの中から稀に見つかることがある。

へき開が良い鉱物であり、正八面体に割れる。モース硬度は4であり、モース硬度の指標となっている。
(出典:ウィキペディア(Wikipedia):フリー百科事典、「蛍石」)
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蛍石はありとあらゆる産地から産出されることをご存知ですか?

中国、アメリカ、イギリス、ドイツ、メキシコ、モンゴル、スペイン、パキスタン、ナミビアなどなど、他にもまだたくさんの産地があります。実は日本でも採れるんですよ♪

その産地ごとに雰囲気や色が異なるのがとても興味深い鉱物です。


現在は観賞用やアクセサリーとして身近な蛍石ですが、その昔は製鉄のために使用されていました。
現在でもカメラや望遠鏡のレンズを構成する重要な役割を果たしています。

国内のメーカーでは、天然の蛍石を原料として人工的に蛍石を作り出し、レンズ製造に使用しているところがあります。そのメーカーは、少し性質を変えた観賞用の蛍石も販売していますが、光源によりカラーチェンジしたり蛍光したりと、とても面白い素材でした。実は苑-en-でもいくつか作品にしたことがあります。



苑-en-で主に扱っている蛍石の産地はアメリカとイギリスです。以前は中国やドイツのものも扱っていました。
今回はそれぞれの産地の特徴と魅力をご紹介します♪

ご紹介にあたり「へき開」という言葉がよく出てきますので、先にご説明しましょう。


『劈開(へきかい)』
特定方向に割れやすい性質のこと。蛍石は「完全な劈開」として分類され、比較的割れやすい。

この性質を用いてあの可愛らしい八面体を形作っているわけですね!
ちなみに私も自分で割って形を整えることがあります。
理解してしまえばそんなに難しくないので、興味がある方は調べてチャレンジしてみてください。
その際は破片がかなり飛び散ります;;目と手の保護、飛び散らない工夫もお忘れなく!


さて、それでは産地ごとにご紹介していきましょう!


【アメリカ/ニューメキシコ州/ビンガム産】
非常に鮮やかな青が特徴的。
もちろん他の色も産出する土地ですが、苑-en-では青色の八面体のみ仕入れています。
詳しいことはわかりませんが、実はこの産地の蛍石、後に紹介するイリノイ州産に比べてへき開が素直ではありません。自分で形を整えようを何度かチャレンジしましたが、納得いくへき開は行えませんでした。
結晶の並びが影響しているのかもしれない、という情報も見かけたことがあります。

個人的な見解ですが、この産地の蛍石を八面体に整えている業者はあまり多くないように感じます。

白熱灯で観察すると紫色に変わります。



【アメリカ/イリノイ州/ケイブインロック産】
透明度が高く、非常にカラフルな蛍石が特徴的。
鉱山はすでに閉められているため、新たな採掘は不可能。
色が鮮やかで透明度が高く、サイズが大きいほど高値で取引されています。
私も資料分でいくつか持っていますが、数年前に購入した時点で大きなものは数万円しました。
現在でも仕入れることはできますが、クリアカラーか色が薄く小さな八面体ばかりになってきました。
濃い青や黄色なんてうっとりするくらい美しいですよ!

その透明感から内包物がよく観察できるため、UVライトを照射すると蛍光する物質が満天の星のように美しい個体もあります。

八面体よりも母岩付きの標本などに多く見かけますが、「ゾーニング」と呼ばれる、結晶の形に沿って額縁のように色分布が異なる個体もあります。

結晶の並びが均一なのか、非常にたやすく劈開できます。
厚みがあるチップ片を見つけたら、八面体作りにチャレンジしてみるといいかもしれません♪



【イギリス/ダラム州/ロジャリー】
美しいエメラルドグリーンをしていて透明度も高く、UVライトを照射すると青く蛍光することが特徴的な蛍石。
元々は鉛を産出していた鉱山で見つかったのがきっかけで、一度は90年代に閉鉱しています。
出資者の協力のもと、標本採掘のためにロジャリー鉱山が再開されたのも束の間、ここ1〜2年の間に閉鉱したとの情報がちらほら…。坑道が崩れてしまったという話も聞きます。
とてもファンが多い産地です。

この産地の八面体は見たことがありません。アクセサリーに加工する段階で、割る機会もありますがあまり綺麗にスパッとは割れません。粉々になってしまうので、もしかしたら結晶の並びが複雑なのかもしれません。

私もこの産地のファンなので、良い結晶を地道に探しています。



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鉱物は元々、母岩についた自然な状態での観賞が好まれる傾向にあります。蛍石も例外ではありませんが、へき開性質を利用して作られた八面体が非常に人気なので、世界中にコレクターが存在します。


数年で簡単に結晶になるものではない鉱物は、資源と同じく永遠ではないことを実感します。

ビンガム産の青い八面体は、安くはありませんがまだ安定して購入できています。
イリノイ州産の八面体は、納得いくものが購入できないのでコレクターさんが放出するのを待っています。
ロジャリー産は気長に蒐集してみます。

そんな蛍石をアクセサリーに仕立てているわけですが、永くお楽しみいただくにあたり、その性質を知っていただき保管方法を工夫していただけたら嬉しいです!

【優しく】…硬度が低いので割れやすい性質があります、特に劈開面がうっすらと観察できる箇所はご注意ください。
【暗所で】…その様々な色が愛される理由の一つですが、紫外線に長期間さらされると退色します。アクセサリーとしての着用で簡単に退色することはありませんが、窓辺などに置いて長い期間保管していると次第に色が薄くなります。
【水にはさらさず】…例えばエチオピアンオパールのように、水につけると即変色するようなことはありません。ただし長期間の水分は体色の原因となります。メンテナンスは柔らかい布で拭くなり、固く絞った布で拭く程度に留めていただくと永くご愛用いただけると思います。



今回も長くなってしまいました(゚o゚;;
一期一会な鉱物アクセサリーの背景を知っていただくを、より一層の愛着がわくかも…?
ということでまとめました。

いち蛍石ファンが聞きかじった一部の情報で構成されていますので、誤りがあった場合はごめんなさい…!
即訂正しますので、お見かけの方はご一報くださいm(__)m

それでは今日も素敵なアクセサリーに出逢えますように…♪


苑-en- あるえ

【2018.9.27】
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